一瞬、一点の変化
心身の変化というものは、一瞬で起こるものであります。
変化するのに必要なのは、ピンポイントの一点であり、一瞬です。
一般に普及して流行っているヨガなどの運動では全体をあいまいに行うものであるので、心身にかかる負荷は少ないためやり過ぎなければ身体を壊すようなことにはならない。
しかし、本当に心が動き心が変わるために必要な当たるべき一点に当たらないから、変化もあいまいなものになる。
目に見える外側は柔軟になっても、目に見えない裡の変化は少ない。
詰り、滞りが抜けて行くのに重要なのは、心と身体を分離してしまっているその一点です。
そして抜ける時は一瞬であり、それ以上の負荷がかかっても足りなくてもいけない。
身体は、動きやすいところから動くという性質があるため、
あいまいな動作、意識的な動作では本当に動きにくくなっているところ、裡であり深部でありに動きが到らない。
動かなくなっているところとは心の動きの詰まりであり、
肝心なそこが動きだして来なければ、深い心、無意識が拓かれてこない。
表面的な外側がよく動いても、裡なる部分が動いてこなければ健康維持、リラクゼーション以上の行果がなかなか得られない。
霊性修行で大事になるのは、
心が深く動いてくることであり、それが神性、仏性を引き出してくることであります。
心が深く動いてくるということは、意識が大きく拡がるということでもあり、
それは限定される要素が減って行くことです。
自分のため、が、
身近の人のため、になり、
より多くの人のため、になり、
生きとし生けるすべてのもののため、になる。
簡単に言えばそういうことでしょう。
まずは自分のためです。
心が深まるには、滞りを無くし満たさなければならない。
自分の心が満ちて深まった分だけ、本当の意味で人のために生きられるようになるのであります。
一休